静電気が起きやすい冬。乾燥を防ぐためのポイントとコツは?
寒さが身に染みる季節となってきました。
ふわふわのセーターを脱いだとき、ドアに触れたとき、ビリビリ!バチッ!と静電気が起きてしまった、という人もいるかもしれません。
気温が下がるにつれて感じやすくなる静電気。仕組みや起きにくくなるコツについてご紹介します。
そもそも静電気はなぜ発生する?
人間の体はもちろん、どの物質にもプラスとマイナスの電気を持っています。
通常はプラスとマイナスの電気量が同じ状態となり、電気は安定している状態のため、動きはありません。
ですが、摩擦などが原因でバランスが崩れた状態で電気がたまっていることがあります。
この電気や状態のことを「静電気」と呼びます。
静電気を帯びている状態で物体に触れると、その瞬間に電気が流れて放電され、ビリビリと感じることがあるのです。
■ 夏より冬に静電気が起きやすいのはなぜ?
静電気はいつでも起きる可能性があるのに、なぜ冬に頻度が高くなるのでしょうか。
それは、空気が乾燥していると、自然と放電しにくく、体内で電気のバランスが崩れた状態になりやすいからです。何かの物体に触れたことをきっかけに、一気に放電してしまうのだそう。
湿度20%以下、気温20℃以下になると静電気は発生しやすくなり、晩秋から春にかけて注意が必要です。
■ まずは身近な静電気対策を
部屋のドアノブや車のドアにいきなり触れると、電気が流れて強い刺激を感じることがありますね。
金属は電気を通しやすいため、どっと静電気が流れ、特に強い刺激を感じやすいとも言われています。
そんな時は、まずコンクリートや土、紙などのゆっくりと電気を通す素材に触れてから行動するようにしましょう。
「冬は壁紙に触れてからドアノブをつかむ」など、自分で覚えやすいルールを決めると続けやすいかもしれませんね。
乾燥する冬はどうしても静電気が発生しがちですが、少しのコツで起きにくくすることもできます。
後編では、体のケアをすることで静電気を起きにくくするコツをご紹介します。
静電気は乾燥によって起きやすくなるため、静電気をためにくい体質にすることも予防法のひとつ。
肌や髪のうるおいが減らないように、今日から始められる対策を紹介します。
静電気が起きにくくする方法をチェック
✅保湿剤を塗って肌のうるおいを保とう
空気が乾燥しているとお肌も乾燥しがち。不足している水分を補い、潤いのある肌をキープするために、毎日保湿剤を使用しましょう。
手足や首まわりなど、外気に触れる部分だけでなく、お腹まわりや腰なども忘れずに、全身くまなく塗るのがおすすめ。特にお風呂上りは良いタイミングです。
✅トリートメント剤で髪のケアを
髪の毛が乾燥していると静電気をためやすく、ふわふわとまとまりにくい髪になりがち。
保湿性の高いトリートメント剤やヘアオイルで髪表面のキューティクルを整えることも忘れずに。
また、ブラッシングするときは無理にブラシを通そうとせず、優しく丁寧に。プラスチック製のブラシより、天然毛ブラシのほうが静電気予防に役立ちます。
✅入浴時に洗い過ぎず、40度以下の湯船につかって
お風呂での洗いすぎも要注意。ゴシゴシ洗うのは避けましょう。皮脂膜まで洗い落としてしまい、かえって肌の乾燥を招いてしまうとも言われています。
ナイロンタオルなどでこすらず、柔らかいタオルなどで優しく洗いましょう。
熱すぎるお湯をはった湯船に長時間 浸かるのも、皮膚を守っている皮脂膜やセラミドを溶かしてしまうこともあるそう。40度ぐらいまでを目安に体を温めましょう。
✅部屋の湿度を上げる工夫を
加湿器を使用したり、洗濯物を室内に干したり、コップや器に水をはって置いておくなどして、部屋の湿度を高めにしましょう。冬は常に湿度50~60%程度に保つように心がけてください。
✅静電気が起きにくい服の組み合わせを選びましょう
衣類同士の摩擦によっても起きやすい静電気。ストッキングとスカートの裏地にまとわりついて困ることもありますよね。
電気にはプラスとマイナスがありますが、プラスとプラスなど、同じ性質の電気を発生する素材であれば静電気が生じにくいのだそう。
例えばナイロンとウールはプラスとプラスなので静電気が起きにくく、ナイロンとポリエステルはプラスとマイナスなので静電気が起きやすい組み合わせ。
素材の性質に注目するのも静電気回避に役立ちます。
いかがでしたか?
寒くなるとどうしても乾燥しやすくなり、静電気も起きやすくなります。
ですが、ちょっとしたコツで、静電気を起こしにくくなります。バチッと来ない、快適な冬を手に入れましょう。