疲労回復に欠かせない!秋こそしっかり摂りたい栄養素「ビタミンC」
9月も後半というのにまだまだ暑い日が続いて、秋の訪れが待ち遠しいですね。
このままでは秋には夏の疲れが蓄積し、そのダメージにまいってしまいそうです。
そんなとき、積極的に摂りたい栄養素がビタミンCです。
身体の調子を整え、健康に、そして穏やかに生活するには必須な栄養素。
今年の秋こそ摂りたい!ビタミンCの働きや効果的な摂取方法をご紹介します。
身体に必要不可欠なビタミンCの作用
コラーゲンの合成にも必要な栄養素
美肌のイメージがあるコラーゲンは、皮膚だけではなく骨や血管などをつくる役割があります。このコラーゲンを合成するのに必要なのが、ビタミンCです。
そしてビタミンCは不足しがちな鉄の吸収促進作用や免疫力を強化するとも言われていて、私たちの身体には欠かせません。
老化防止にもビタミンC!強い抗酸化作用も
もうひとつ、ビタミンCの重要な役割に、抗酸化作用があります。
細胞に生じた活性酸素は、体に悪影響を及ぼし、老化をすすめたり、生活習慣病の原因となったりするといわれています。そんな活性酸素から体を守ってくれるのが、抗酸化物質です。
ビタミンCは強い抗酸化作用があり、健康維持には必須な栄養素なのです。
摂取の目安量は? 摂り過ぎも要注意!
1日のビタミンCの食事摂取基準推奨量は、30~49歳の男女ともに100mg(「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)。
ビタミンCは、人間の体内では合成することができないため、食べ物から積極的に摂る必要があります。
ですが、ビタミンCは摂り方にも注意が必要です。
一度に過剰に摂取すると吐き気・下痢・腹痛が起こる場合があります。
しかもビタミンCは体内に蓄えておくことができず、必要以上の量を摂取しても尿として排出されてしまいます。たくさん摂ればよい、というわけでもないのです。
反対に不足してしまうと、コラーゲンが合成されないため、歯肉炎や貧血、倦怠感などの症状が起こることもあります。
摂り方のポイントは、「水溶性」であることに注目を
積極的に摂りたいビタミンCですが、ビタミンには、「脂溶性ビタミン」と「水溶性ビタミン」があり、ビタミンCは「水溶性ビタミン」に分類されます。
水溶性のため、長時間水で洗ったり、調理で茹でると煮汁にとけて、結局失われてしまいます。
ビタミンCを逃さず摂取するためには、さっと洗って生食したり、煮汁ごとスープでいただくのがよいですね。
フルーツや野菜を食べるときに知っておきたい効果的な摂取方法は?
フルーツや果物に豊富に含まれるビタミンC
■柿
秋のフルーツの代表格の柿。柿100gあたりのビタミンC含有量は70mg。そのほか、抗酸化作用や血糖値の上昇を抑制するタンニンが含まれ、食物繊維でお通じの改善も期待できます。
■レモン
国産レモンの旬は秋。ビタミンCの含有量は100gあたり100mg。
とはいえ、酸っぱいレモンを100g食べるのは難しいので、搾り汁やドリンクで上手く活用しましょう。
■キウイ(黄)
果肉部が黄色のキウイ、100gあたりのビタミンC含有量は驚きの140mgです。
ちなみに緑色のキウイは約半分のビタミンC含有量なので、黄色の果肉のものの方が効率よくビタミンCを摂取できます。
■赤ピーマン
鮮やかな赤色ピーマンは、100gあたりビタミンC含有量170mg。
彩りも良く、生食で食べることもできておすすめです。ピクルスにしてもおいしいですね。
■ジャガイモ
年に2回の旬をむかえるジャガイモ。可食部100gあたりのビタミンC含有量は28mg。
数値的には少なく感じますが、ジャガイモをはじめイモ類はデンプンがあるため、熱や水分でビタミンCの破壊や流出が少ないといわれています。
野菜やフルーツを組み合わせて美味しく上手に摂取
ビタミンCは野菜やフルーツに多く含まれていますが、どうしても炭水化物やたんぱく質中心の食事をしていると不足しがちです。
より効果的に摂取するために、おすすめの方法をご紹介します。
まずはイモ類。熱や水分による流失が少なく、効果的にビタミンCを補うことができます。
下茹でする際には、電子レンジを活用したり、味噌汁として汁ごといただくのがおすすめ。
料理する時間がないという方は、ミニトマトをパクっと一つ食べるだけでもOK。
疲れを感じたらビタミンCを意識したいですね。
さらに、効率的な食べ合わせも重要です。
破壊されやすいビタミンCと一緒に摂取するとよいのが「ビタミンP(フロボノイドの総称)」。
ビタミンCを安定させる作用があり、摂取効率が高まると言われています。
ビタミンPは、みかんやレモンなどの柑橘類に多く含まれています。
新鮮なサラダに柑橘類を加えたり、ドレッシングとして搾り汁を利用してみてください。
サプリメントも使って栄養バランスを整えて
忙しくてどうしても食生活が乱れ、ビタミンが不足しがちなときは栄養補助食品を上手に活用しましょう。
一度にたくさん蓄えることができないビタミンC。だからこそ効率よく適切に摂取したいですね。
こまめに摂り入れて、秋を健康に、そして活動的に過ごしましょう。