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産後の体に必要な栄養素や食事の摂り方、周りができるサポートとは?

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産後は生活リズムや環境、ホルモンの変化などによるダメージが大きく、さまざまな不調を訴える方が多いです。
まず、産後の体に起きている変化と必要な栄養素や食品例を解説します。

産後になんらかの不調を感じている方や、身近に産後間もないママがおられる方はぜひ参考にしてみてください。

【ライタープロフィール】

短期大学の健康生活科にて、人が健康に生きていくための知識を学びました。スポーツインストラクターとアロマインストラクターの資格を持ち、地域のママを対象に産後エクササイズやアロマストレッチなどを指導していました。現在は、地域活動について学び、さらに知識を深めています。

産後の体に起きている変化

産後は赤ちゃんとの生活がはじまりますが、この時期は自分が思う以上に体が疲れている状態です。また、生活リズムや環境、ホルモンの変化などでさまざまな不調が出てきます。

特に、産後6~8週間の「産褥期(さんじょくき)」は、体が妊娠前の状態に戻ろうとする時期なので、多くの不調や不快症状を感じる方が多いです。

この時期に必要なことは、安静にすることとしっかり睡眠をとることです。
調子が良くないときは、パートナーや家族に症状をきちんと伝え、ゆっくりと休む時間をつくりましょう。

周りの方は、ママに対して「いつも頑張っているね」「ありがとう」など、労いの言葉を掛けることが大切です。また、オムツ替えや沐浴、買い物や洗濯など積極的に育児や家事を行い、ママにゆっくりしてもらう時間を作りましょう。

では、具体的に産後にはどのような症状が現れるか解説します。

産後のさまざまな症状

悪露・会陰切開&帝王切開の痛み・抜け毛・便秘(痔・肌荒れ・むくみ)・乳腺炎・貧血・マタニティブルー&産後うつ・関節痛&腱鞘炎・尿もれ

産後はさまざまな不調が出やすいので、安静と睡眠でしっかりと体を労わりましょう。周りの人もママが少しでも産後の不安や苦痛がなくなるよう、話を聞くなどのサポートも大切です。産後の不調が続くようであれば、産後ケアセンターなどの専門家に相談するのも有効です。

また、寒い時期は体を冷やさないように、授乳中は露出の少ない服を着る、ハーブティーなどで体内から温めるなどの対策をしましょう。体を温めるために暖房を使用するときは、換気を小まめに行い、乾燥とウイルス対策を忘れないようにしてください。

産後の体に必要な栄養素と食品例

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少しでも早く元の体の状態に戻すためには、バランスのいい食生活が大切です。

産後は育児や家事が忙しく、つい自分の食事をおろそかにしてしまいますが、必要な栄養素を食事から摂るようにしましょう。

産後の体に必要な栄養素と食品例は以下のとおりです。

鉄分:血液のもとを作る(レバー・ひじき・卵・小松菜など)
ビタミンC:鉄分の吸収を高め、疲労回復を促進(柑橘類・緑黄色野菜など)
ビタミンB12:赤血球の形成に関わる(魚介類・レバー・チーズなど)
タンパク質:筋肉をつくる(肉・魚・卵・大豆など)
カルシウム:骨や歯をつくる(乳製品・しらす・小松菜など)
葉酸:酸素やさまざまな栄養素を送る赤血球を作る(ホウレン草・納豆・わかめ・レバーなど)
乳酸菌:整腸作用や免疫力を高める(ヨーグルト・チーズ・キムチなど)

鉄分は、ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂ることで一緒に吸収されやすくなります。
カルシウムはストレスを落ち着かせる作用があり、葉酸は赤ちゃんの成長の元となる細胞分裂に必要な栄養素ですが、授乳中も摂ることが大切な栄養素です。

それぞれの食品をバランスよく摂るようにしましょう。具だくさんの豚汁やスープで食べるのもおすすめです。

産後の体は自身で感じている以上にダメージが大きいものです。パートナーや家族と現状をしっかりと話し合い、安静と睡眠をとるようにしましょう。ママがゆっくり休む時間を作るには、周りの人の協力も大切です。

産後の食事の摂り方のポイント

産後は育児や家事に忙しい上、体調不良まで加わっては食事がおろそかになってしまう方も多いでしょう。
しかし、食事は産後を笑顔で過ごすためには大切なことです。

ここからは、産後を笑顔で過ごすためのコツ「産後の食事の摂り方」や「産後の運動」についてご紹介していきます。
おうちで簡単にできるエクササイズもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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さまざまな産後の不調を回復するには、しっかりと栄養を摂ることが重要です。前半で解説した必要な栄養素は、鉄分・ビタミンC・ビタミンB12・タンパク質・カルシウム・葉酸・乳酸菌でした。

食事を準備するときは、一汁二菜を意識してみましょう。また、寒い時期は体を温める根菜類を使った料理もおすすめです。

しかし、疲労や不調が続くと料理の準備が面倒になることもあります。その場合は、無理をせず宅配サービスや惣菜に頼りましょう。パートナーや家族に作ってもらうのもいいですね。また、食欲が出ない日は、ゼリーやヨーグルトなどの食べやすいものでもいいので、少しずつ栄養を摂るようにしましょう。

産後のおすすめ簡単メニュー

具だくさんの豚汁やスープ
しらす丼
おにぎり(ひじき・のり・鮭など)
野菜や魚を入れた鍋

おにぎりやしらす丼は火を使わない料理、スープや鍋は具材を切って煮込むだけの料理ですので、産後忙しいママだけではなくパートナーや家族も簡単に作ることができます。

ママの負担を減らすためにも、積極的に協力しましょう。みそ汁やスープに体を温める根菜類を使うのもおすすめです。

産後の運動について

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妊娠中や産後は、ホルモンの変化などで骨盤が歪みやすく、骨盤底筋が緩みやすいです。産後の悩みに多い尿もれの原因となるのが骨盤底筋の緩みです。
骨盤底筋は、骨盤の底にあるハンモック状に位置する筋肉の総称で、妊娠中は赤ちゃんの重みで緩み、出産時には赤ちゃんが通ることでさらに緩みやすくなります。骨盤底筋が緩むと、尿もれや内臓下垂(ぽっこりお腹やお尻が垂れる)の原因となります。

骨盤・骨盤底筋体操で改善に期待が持てますが、産後に運動するときは、産後の1か月検診後に行うようにしましょう。ただし、個人差があるため、1か月検診後であっても体調に不安を感じる方は、医師に相談してから行ってください。

では、おうちでできる簡単なエクササイズをご紹介します。

骨盤底筋体操

・仰向けに寝て、両膝を立てる
・両膝の間は拳一つ分開ける
・両手はラクにできるところに置く
・尿道と肛門を意識して、きゅっと力を入れる
・ゆっくりと力を抜く
・数回繰り返し行う

骨盤底筋の緩みは、産後以外に加齢とともに起こります。
介護予防としても骨盤底筋体操は有効ですので、続けましょう。

この体操は、授乳中でも、赤ちゃんを寝かしつけながらでもできます。

最初は、骨盤底筋をきゅっと締めている感覚がわかりづらいので、おしっこやおならを我慢するときに力を入れるイメージで行うといいでしょう。

また、普段の生活やエクササイズ中に、お腹やお尻を触って冷たい場合は、体内が冷えている可能性があります。
お風呂で体を温められるといいのですが、産後1か月までは会陰切開などの傷が痛んだり、体の負担を考えるとシャワーをおすすめします。
特にこれからの季節は冷えやすいので、シャワーを浴びる前に足湯をする、浴室をよく暖めるなど対策を行いましょう。

食事と適度な運動は、産後を笑顔で過ごすためには大切

産後を笑顔で過ごすためには、パートナーや家族の協力と必要な栄養素が摂れる食事が大切です。

また、ゆっくり休む時間をつくり、無理をしないことです。
産後は、生活リズムや環境、体が産前より変わっている関係で、さまざまな不調が現れますが、自分のペースで育児に携わり、体を労わりながら、笑顔になれる毎日を過ごしましょう!

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