肌のたるみは骨が原因!? 骨密度アップが若々しさ、美しさの鍵に
鏡をみて、ため息……。
中高年世代になると「若いころと違って、化粧品やマッサージの効果がなかなか出ない」と悩むこともあるかもしれません。
でも、もしかしたら、その顔のたるみやシワ、ほうれい線は、骨密度の低下が原因かもしれません。メカニズムや対策を紹介します。
頭蓋骨が痩せると、肌がたるむ原因に!?
骨は体を支え動かすほか、血液を作るなど私たちが生きていくために欠かせない役割を担っていますが、実は美容にも深く関わりがあります。
・最近、体は痩せていないのに頬がこけた
・顔の肌のたるみが目立つ
・シワやほうれい線が深くなった
このような悩みは、“頭蓋骨の痩せ”が原因かもしれません。
ふだん、あまり意識しませんが、顔の肌の土台は骨、つまり頭蓋骨です。
骨密度の低下が話題に上ると骨粗鬆症による骨折を心配しがちです。しかし、頭蓋骨にも当然、影響があります。頭蓋骨が骨粗鬆症になると、目・鼻・口のまわりのくぼみや穴が広がり、骨全体の厚みが薄くなると言われています。
そして骨につながる靱帯がゆるみ、脂肪や筋肉、皮膚を支えきれなくなり、肌のたるみやシワが生じます。
“老け見え”は、骨粗鬆症のサインかも
人の骨密度のピークは一般的に20歳前後と言われています。
その後、40代半ばまでは骨密度が保たれ、徐々に減少していきますが、女性は閉経を境に、急激に骨密度が下がります。
これはエストロゲンという女性ホルモンの分泌量が大幅に減り、骨の新陳代謝のサイクルが乱れるためです。
実は全身の骨のなかでも頭蓋骨は、骨密度が真っ先に低下し、萎縮するのだとか。
そしてやっかいなのは、骨粗鬆症は気づきにくい疾患だという点。
美容の敵である、頬のコケ、肌のたるみ、シワなどは、いちはやく「骨粗鬆症に注意!」のサインを送ってくれているという可能性もあるのです。
もし、骨密度が低下しても、正しい食生活や運動などで改善できるそう。
体全体の骨のケアを心がけて骨密度をアップさせ、若々しい肌をキープしましょう。
バランスの良い食生活で骨密度をアップ
骨密度の低下を防ぎ、アップさせるには食生活がポイント。
骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質はもちろん、代謝に必要なビタミンやミネラルも毎日きちんと摂りましょう。
積極的に摂りたい栄養素と食品の例
・カルシウム…骨の主成分となり、形成を促進する(牛乳、木綿豆腐、ししゃも、ひじきなど)
・たんぱく質…骨の主成分。骨の修復にも必要(肉類、魚介類、卵、大豆、アーモンドなど)
・ビタミンD…小腸でのカルシウムの吸収を助ける(鮭、うなぎ、さんま、キクラゲ、卵など)
・ビタミンK…骨の質を高めるコラーゲンを増加させる(ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、納豆など)
カフェインやアルコール、食塩、砂糖などの過剰摂取は健康な骨づくりの妨げになるので注意が必要です。
骨密度の把握がエイジングケアに
骨密度の低下は知らないうちに進みます。
こまめな髪や肌、歯などのメンテナンスがおしゃれに欠かせないように、定期的な骨密度チェックを習慣づけてみませんか。
骨密度の低下はある程度改善できるといっても、若い頃と比べると回復に時間がかかります。やはり骨密度を減らさないでキープすることが肝心です。
自分の骨の状態を把握し、エイジングケアに役立てましょう。
骨密度の検査は、エックス線や超音波を使ったものがあり、病院の整形外科や保健所などで受けることができます。
気になる人はかかりつけ医に相談してみてください。
ちょっとした心がけの積み重ねで骨の強さは差がつきます。
骨密度アップで一石二鳥、健康と美を手に入れましょう!